家族が亡くなったときは相続をすることになりますが、故人が借金をしたままの状態になると関係があるのか気になるものです。この場合は返済義務があり無視をすると後悔することになり、どのように対処するのか知る必要があります。
この記事では借金を無視して返さなかったときに起きることや注意点を解説し、いざというときに困らないように教えます。そのときは意識をしないうちに訪れるため、事前に確かめて乗り切るようにしましょう。
相続する人は誰になるのか？
家族構成が【故人・妻・子供】であれば妻と子供になり、相続人として故人が残した資産を引き継ぐことになります。この場合に故人が借金を完済しないまま残しているときは代わりに返す義務があり、プラスの財産だけでないことを認識することが大事です。
故人が借金をしていることが分からない場合は義務を負う必要がないと考えがちですが、実際には大きな間違いです。このため、生前に借金があるという雰囲気を感じたら本人に聞いてみるようにしないと困ることになり、相手が嘘をついていたなら調査をしてみると良いかもしれません。借金の額が大きすぎるとプラスの財産を超えてしまい、大きな出費をすることになります。
借金を必ず相続する義務はあるのか？
故人が借金をせずに亡くなったときは原則として相続人に返済義務が引き継がれますが、「相続放棄」をする方法も法律では認められています。しかし、すれば返す義務がなくなってスッキリすると考えがちですが、実際には条件が定められ誰でもできるわけでなく注意が必要です。
相続放棄を希望するときは自身が相続人になったことを知って3ヶ月以内に家庭裁判所に申し立てを行い、承認されなければいけません。申し立てをするときは以下のものが必要になり、3ヶ月以内に手続きを完了させることが求められます。必要なものは「申請書」「故人の戸籍謄本」「相続人の戸籍謄本」「故人の除住民票もしくは戸籍附票」「800円分の収入印紙と80円切手5枚」「申述人の認印」です。
相続放棄をするために注意すべきこととは
相続放棄を考えているときは注意点があり、知らなかったでは済まされないこともあります。このため、家族関係が悪化しないようにするためには関係者ときちんと相談し、了承してもらうようにしないといけません。
相続放棄は借金以外にもあり、自宅などの不動産や預金などを含めた「すべての財産」になります。また、この内容を知らずに申し立てを行って承認されれば原則として取り消すことはできなくなり、今後の人生に大きく影響を及ぼすことや人間関係の悪化につながりやすく注意が必要です。このため、「マイナスの財産である借金だけ放棄する」という都合がいいことではなく、所有するものすべてになるため誤解しないようにする必要があります。
財産の処分は放棄前にすることは禁止され、相続財産に手を付けてしまえば「相続を承認した」と判断されます。このため、放棄の申立を行っても却下されることになり、初めての場合は流れを確かめることが大事です。しかし、葬儀費用の場合は相続財産から支払っても身分に見合った金額であれば処分に当たらないため、事前に確認してから出せば影響することはありません。
相続を放棄すると相続権は移転し。次の相続順位に当たる人がすることになります。家族関係が【故人・妻・子供】の場合は次の相続順位は故人の両親や兄弟になり、流れを理解しないと迷惑をかけることになりやすいです。手続きをするときは全員が希望するなら個別に行う必要があり、故人の家族構成や系図をきちんと確かめる必要があります。
相続に関するトラブルは近年では起きやすくなり、故人の生前に借金があることが分かればスムーズに引き継げるようにすることが望ましいです。また、故人の死後に多額の借金をしていることが判明すると残された家族が背負わなければいけなくなり、相続放棄をする際には逃げ道を作ろうとすると周囲に迷惑がかかります。このため、最悪のケースになると縁を切られる場合もあり、判明すると親族で話し合って最適な方法を決めるようにしないといけません。
相続権の移転は系図に基づいて決められるため、いつの間にか当事者になっていることもあります。相続放棄をすると移転する人に迷惑をかけることになり、仕組みを理解して責任を持って申し立てを行うようにすることが大事です。相続における借金などの金銭トラブルは近年では起きやすくなっているため、放棄をせざるを得ない場合は関係者と連絡を取り納得してもらうことが重要です。
まとめ
借金をしてから完済せずに亡くなってしまうと残された家族が引き継ぐことになり、トラブルが起きないよう相続における仕組みを確かめる必要があります。相続放棄は借金を返せないときにできますが、申し立てを行うと借金のみでなく自宅なども失うことになり注意が必要です。
相続は家族がいればきちんと行う必要があり、故人の残した借金は亡くなれば帳消しにできず誰かが返さないといけません。このため、亡くなった親族の借金でいつの間にか相続人になっていることもあり、対処できなくて困らないよう事前に話し合うことが大事です。